今日は珍しく私は典医寺、この人は久しぶりのお休み。
昨日は物凄く遅くに帰って来たので、何時寝床に入ってきたのか知らない位。
恐らく朝方何だろうとは思う
朝、目が覚めたらこの人に抱き締められながら寝てたから
凄く眠たかったのね、私が腕の中か防脫髮ら居なくなっても気づいてないみたい
それもまた、珍しい事。
さて、私は支度も出来たから、そろそろ朝餉を食べに行こうかな。
そぉ~っと、そぉ~っと。
戸を開けて出ようとしたら
「今日は貴女もお休みですよ?言い忘れましたけど。」
そう言って、この人は私を後ろから抱き締めた。
「えどう言うこと私聞いてない!」
「だから、言い忘れましたと言いましたよ」
夜着がだらしなくはだけて片方の肩が落ちちゃってる...
何だか、裸の時よりドキドキする。
それだけ言うとこの人ったら、私を部屋の中に引っ張り込んで戸を閉めてしまった。
目の前で戸がぴったりと音もなく閉まる。
「貴女がおらぬとゆっくり眠れぬのです。医仙」
そう言って私が折角着た着物を脱がせにかかる
「もう、何でただ寝るのに着物を脱がなきゃいけないの!」
クックックと笑いながら、どんどん脱がされていく
「愚問です。」
そう言って最後の着物をすっかり剥ぎ取られて、寝床に横にされる
「肌と肌を合わせずに眠れぬので。」
「肌と肌を合わせちゃったら余計に眠れないでしょ!」
兵舎前に何と無言でウンスはやって来た。
その様子をチュンソクが兵舎の大扉の前で見ていた
兵舎前にはウダルチ隊員がごろごろいて何時もなら手当たり次第話しを吹っ掛けるのに今日はどの隊員にも目もくれず真っ直ぐ兵舎に向かって歩いて来る
「医仙様、如何、されました?」
「あ、プジャン。ねぇ、あの人居る?」
医仙が言う『あの人』は今二階の隊長室で御休みになっている。
言うべきか…
そう思っていると二階から『あの人』のお声が掛る
「チュンソク、医仙か?」
「あ、はい。テジャンに御用事の様です。」
「何よ?居るんなら直ぐ出てきなさいよ。」
…相変わらずこのお人はテジャンが恐ろしくは無いのかと思う受け答えだ
「その言い方…居たから直ぐ出てまいりました。何用ですか?」
「あ、そうだった!ねぇ、貴方、影武者居るの?」
「影武者?」
あ、そうか。
影武者って言葉も無いか…
「え~っと…あ、そうだ!身代わりよ?居るの?」
「…何故貴女にそれを言わねばならぬ?」
眉を寄せ、睨むようにウンスを見る
「あのね、皇宮の女官たちが噂をしてるのよ」
噂?そんな事知ってるか?と言う目をチュンソクに向けるが、チュンソクも知りませんと言う目をヨンに向ける。
「…どんな噂ですか?」
「それがね、なかなかハード系なのよね~」
また天界語が出たぞとチュンソクとヨンは見合います。
「その…はーどなんとかはどんな話ですか?」
「それがね…」
医仙は御自分のお顔を赤らめながらお話を始めた。
「私と貴方が細い廊下で濃厚な口付けをしたり、王様に私と共寝をしたとか言ったりしてるって…」
「は?何だそれは…」
流石のテジャンもそのお話にうっすら顔almo nature 好唔好を染めておられる
俺はと言うと何故この場に居たのかと、少々後悔している…
聞いているだけで顔が熱くなって来る。
「だからね、貴方の身代わりが居て、私の身代わりとその、そう言う事をして噂を流してるのかなぁって…」
「そんな噂を流して何の得がある?俺は知らん。」
恥ずかしさよりも憤りを感じ始めたヨン
すると、その話を小耳にはさんだトルベとトクマンがやって来た
「あ、俺たちその話知ってますよ?」
と、トクマン
「なんだかって言う女官がコッソリ書いてる物語らしいですよ?何でも皇宮内の女官で回し読んでいるって話です。」
そう言ったのはトルベ。
「トルベ、それは女官に直接聞いたんだな?」
「はい、夜、閨に行った時に見せて貰いました。」
…夜に…閨へね…ハハハ…
流石トルベ君、手が早ーい
「トルベ、その物語は今どこにある?分かるか?」
「あぁ、次はあいつの処に貸すって言ってましたから、分かります。」
あいつって事はその別の女官も顔見知りなのね…
「その物語やらを女官共から取り上げて来い!分かったな?」
そう言ってトルベ君とトクマン君を睨みつけながら言った
「イェ!回収は今日中ですか?それとも、明日までで?」
「お前に任せる。回収した物は俺に持ってこい。」
「イェ!了解いたしました!行ってまいります!!」
そう言ってトクマン君とトルベ君は行ってしまった。
「…そう言う事です。俺の身代わりの話では無い様ですね。」
この人は少しだけ笑顔を作った
「そうか…、あたしてっきり貴方が身代わりじゃないんなら私の身代わりの女の人と貴方がそんなことしてるのかと思って…」
あ、何言ってるの?私
と思った時遅かった…横を向くとこの人が嬉しそうに目だけで笑ってる
「思って…何ですか?」
「…な、何でも無いわ。帰る!」
回れ右をして私はその場を後にした
「医仙、典医寺までお送りします。」
本当に何故、俺はこの場に居続けたのか悔やまれてならん…はぁ…
貴方の胸の辺りから貴方の瞳を覗くと珍しく貴方はキョロキョロと瞳を動かしてたけど、暫くしたら落ち着いて今度は私の瞳を見る。
私の瞳の奥を覗くかのようにじっと…
「なんて言って、チャン先生はあんな風になっているの?」
「…関係の無い事です。」
「貴方が関係が無いって言う時は、間違い無く関係があるのよね?チェヨン?」
そう言うと貴方の瞳の中の何かが揺れる
もう直ぐ教えてくれるかしら…
一方的に私の方から抱き締めてる恰好のまま暫く居た
「ねぇ?」
最後の一押しで聞いてみる
そうしたら観念したのかやっと口が開く
「…ただ、言いに行っただけだ。」
「何を?」
「貴女が選んだのは俺だと。」
は?大の大人のこの人が…そんな事をわざわざ?
「貴女が、その気も無いのにその気があるように振る舞うからだ」
そう言う貴方は少しだけ照れくさそうに私の目から逃げようとする。
だから、抱きついて逃がさない。
「チャン先生は仕事の上で大事なパートナーよ?」
「だから、それだ。」
何だか苛付いて私の目を今度は見る
「どれ?」
「貴女は俺とぱーとなと言ったのに、チャン侍医もぱーとなと言ったり。だから周りで誤解してるんだ。」
あぁ、これ。
「何?妬いてるの?貴方…」
「妬いてなどおらん。ただ、変に誤解している奴らの相手をするのが面倒なだけだ。」
貴方は最終的に目を閉じて私の視線を遮った。
「そう言うのを嫉妬って言うのよ?テジャン?」
もう目を見てても開かないみたいだから一方的に抱いてる手に精一杯の力を入れる。
「嫉妬などして居らん。」
そう言って貴方凄く優し玻璃屋く私を抱き締めてくれた
「でも、確かにチャン先生とは仕事上のパートナーと言ったわよ?でも、プライベートのパートナーじゃないわ。」
「天界語何ぞ分からん。」
もう、嫉妬してイライラするなんて。
考えもしなかったわよ。
「チャン先生とは仕事の上だけ、私の心は貴方のモノよ。あげるわ。」
この女が自分の心を「あげる」と言った時、自分の胸が跳ねあがった。
胸の辺りにあるこの女の耳にもきっと聞こえてしまっしようが無かった。
事実、嬉しかったんだ、俺は。
やんわりとしか抱いて無かったその腕にかなりの力を入れて抱き締める
俺は、昨日の様な気持では無くて、この女を抱きたいとこの時思った。
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